食と予防
歯に関しては乳歯の生え始めた時から食べ物、飲み物によって虫歯にかかる率が極端に変わってきます。また、大人になってからも、バランスの取れた食材を、よく噛んで食べたり、飲んだりする事によって、歯や骨をしっかりした状態で保つことができます。これはまさに生活習慣の一環です。

歯周病と食生活

の関係・・・。
最近は歯周病の患者さんの食生活と栄養学的な関係がその改善に大きな影響があるという考え方があります。これは決して食事療法だけで歯周病が治るというものではなく、食生活の間違いを正して全身の健康状態を改善し、免疫機能を正常化した上で歯周病の治療を行えば、さらに治療効果が高まるという考え方です。
しい食生活とは・・・。
一般に食生活については「バランスよく食べましょう」や「1日30品目の食品を食べましょう」などといわれますが、世界の様々な民族を調べると野菜の育たない土地に住む人もいれば、魚がとれない地域に住む人もあり、全ての民族がバランスよく多くの食品を摂っているわけではありません。すると「人間にとって正しい食生活」がなになのか?わからなくなってきます。これに対して、とても興味深い回答があります。それは「Foodは風土が決める」というものです。つまりその土地の風土にあった食物、すなわち「その土地で最も多くとれる食物を丸ごと食べましょう」ということです。
生きしている人達の食生活を調査すると、麦を主体に雑穀やいも類を主食にして野菜・山菜などを副食にしている、むしろ粗食といわれる人が長生きされているのです。白米を食べて、肉や牛乳・卵を多く食べるようになった飽食の若い世代に成人病が多発しているのはショックなことです。

「日本の気候風土にあった食生活改善の10箇条」

@ごはん(米)を主食とする。
A発酵食品(みそ汁・漬け物)を常食する。
Bパンの常食をやめる。
C液体で満腹にしない。
D未精製の米を食べる。
E副食は季節の野菜を食べる。
F動物性食品は魚介類を中心にする。
G砂糖・油脂類の摂りすぎに注意する。
H神経質にならない程度に食品の安全性に注意する。
I食事はゆっくりよく噛んで「楽しい食事」も大切
立つ情報リンク
ナニワフード
因は・・・
日本の現代人の食生活は、この10箇条にことごとく反するものです。日本人の食生活は戦後、急速に欧米化し、豊になったといわれますが、これだけ医学が発達しているにもかかわらずガンで死亡する人は年々増加し続けています。また、小学生や中学生で高血圧・糖尿病・心疾患・歯周病などの生活習慣病に罹患する人が増えています。 歯磨き習慣は定着して、ほとんどの人が毎日歯を磨き、1日に2〜3回も歯を磨く人が増えているにもかかわらず、歯周病の罹患率はむしろ増加し低年齢化の傾向にあり、なんと日本での10歳の子供の歯周病罹患率は50%を越えているのです。ほとんどの生活習慣病の効果的な治療法が食事療法であると考えると、そもそもの原因が食生活にあると考えるのも当然でしょう。

(参考文献:1)歯科保険医新聞)