Pleasure


@べからず       A心      B大ミス・・・
@べからず
――ゴルフで泣き言を言う者、ゴルフするべからず。ゴルフで上達しようと思わない者、ゴルフするべからず。一打一打を真剣に打とうとしない者、ゴルフするべからず。練習せずしてうまくなろうとする者、ゴルフするべからず――
 力を引き出すのは心。そして心とは、積極性と感謝だと私は信じるようになった。ゴルフを見れば分かる。積極性は歩き方、感謝は挨拶。ゴルフが強くなるのはそう難しくない。きちんとあいさつして、背筋を伸ばし前を向いて歩くこと、それだけのことだ。

A心

本気でシングルを目指していると言いきれますか?

H9になれる人、なれない人。
それを決めるのは心のあり方だと思う。よくいませんか?忙しくて練習する暇がないお金がないから練習できない。だから上手くなれないんだという人が…。
私には言い訳にしか聞こえません。シングルになるには「金・暇・体力」ですって!?私には3つともありませんでしたよ。でも、ハンデキャップはゼロまでいきましたしプロテストにも合格できたんですよ。しかも60歳で。
ゴルフ始めたのは30歳。コースには月1回、練習場には週1回。お金も暇もないですからね。そのかわりに「素振り、ランニング、パッティング」はお前、アホかってぐらいやりましたよ。絶対上手くなるんだ、シングルになってやる。そういう「積極的な心」と、ゴルフができる、プレーができる、ありがとうという 「感謝の心」。この2つの気持ちは絶えず持っていたから3年ちょっとでHC6に なれたんだと思っています。

ゴルフはウサギよりカメ。絶対カメタイプが最後に勝つんです。あいつは、アプローチが上手いのは暇があって、お金があって、しょっちゅうゴルフしているからだ。ウサギタイプは良く見える。でも、ウサギはダメ。なんでダメか。ゴルフをなめる。コツコツやる精神の方が強いゴルファーになれるんです。

技術的で大事にしたのは「上げて下ろす」これだけです。 多くのアマチュアは「上げて戻す」打ち方をしています。「上げて下ろす」と「上げて戻す」はよく考えると大きな違いがあるのわかりますか?「上げて下ろす」はいつもフェースがボールを向いている。「上げて戻す」はトップからインパクトにむけてダウンスイングする。インパクトに向け戻す動作なんです。「上げて下ろす」が理論で「上げて戻す」は感性、フィーリングの打ち方なんですよ。100ヤードを打つ。これは理論です。102ヤードを打つ。これは理論+フィーリングです。あと2ヤード多く飛ばそう。これがフィーリングです。100ヤードをきっちり打てる理論があるから102ヤードを打っていけるんです。それなのにすべてをフィーリングでやってしまう。リズムがいいときはいいけど、ひとたびリズムが狂うとフィーリングなんてどこか行ってしまう。こんなに頼りないものはない。ゴルフは理論とデータとフィーリングでやるものなんですよ。

それと、ゴルフは謙虚な気持ちを持たないといけない。 9対1の確率だったら9を狙え、8対2なら8を取れ、7対3なら7だ。6対4なら4を狙っていけって考える。しかし、今日はツキがある。勢いに乗ってると感じたら9対1の1を狙ってもいいと思う。前半30台、後半45叩いた。これは消極的になるからスコアが崩れたんです。ゴルフには流れがある。 前半よかったら流れに乗ればいい。結局はおどおどしない積極的な自信に満ち溢れた心を持つ事が大事じゃないんでしょうか。  古市 忠夫プロ

B大ミスを怖れる気持ちが上達を阻む

ラウンド70台で回る方と80台で回る方の違い、シングルハンディと2桁ハンディの違い、それは小さなミスが多いか少ないかである。 大きなミス、要するにOBとか池にブチ込むとかの1発のショットでダブルボギーに繋がるようなミスは避けようがないものだ。大きなミスに背を向けてはいけない。避けようとすればスウィングが萎縮し、ゲームに対する姿勢も丸くなってしまうでしょう。スウィングと気持ちを萎縮させちゃいけない。大きなミスはスウィングやゴルフゲームに対する考え方を正しくしてくれる有り難い指導者と思った方がよい。大きなミスを失くしに行くのが目標となればよいのです。そのためにスウィングとは何たるかを考えて本を読むし、ビデオを見るし、レッスンを受けて練習もする。大きなミスは大きな上達を生んでくれる塊じゃある。大きなミスを避けようとすればミスの起きる以前の段階で終わります。小粒な姿勢じゃ小粒な結果しか得られないものだ。シングル入り目前で足踏み状態長く続く悩みしか得られないものだ。 80台の方は大暴れのゴルフをしたほうがよい。ひとホールの大叩き、トリプルボギー続出のゴルフ、大いに結構。その大きなミスから生じた大叩きがスウィングを鍛え、ゴルフへの考え方を正し、冷徹なるゲームの組み立て方を教えてくれるのものだ。 シングルに飛び込むにゃ、勢いは要ります。大きく退れば、その反動で大きく前に踏み出せるものでしょう。勢い止まった時には大きく退ればよい。ゴルフにおける変化の後の進化のひとつの型じゃある。 大きなミスをしたくないと身構えれば身も心も固まる。固まりし身と心で飛び込みの勢いは作れない。シングル入りした人の話を聞くとよく分かる。彼らは大きなミスのゴルフをしながらシングルに飛び込んでいる。バーディの数の多いゴルフをしている。 18ホールでバーディが3つ取れるようになればシングル入りは間近か。そして、その勢い維持できた方、大きなミスに背を向けなかった方は一気の上達を果たしている。シングル入りからハンディ5までは一気に行ける距離です。 シングル入りした後、大きなミスを失くそうと考えた方はハンディ9の領域で停滞しています。上達の勢い生じた時は人間、馬鹿になったほうがいい。鼻の穴でもほじくりながら球を叩いていたほうがよい。 勢いは人間の本能が生み出す知恵である。馬鹿にならなきゃ生じぬ知恵である。プロスポーツには勢いの知恵が必要。ややこしい事を考えずに物事を単純に眺める事が出来りゃ勢いは生まれる。
私はプロテストに通るまでは馬鹿だった。通って、プロのゴルフしようと考えた。ミスのないゴルフに眼を向けた。勢いが止まった。臆病さが生じた。止まって25年、勢いを己が手で止めてしまった。悔いばかりが残る。人間のやってる事です。ボギーの出ないゴルフなんて出来るもんじゃない。 人間の運なんてのはギッコンバッタンのシーソーみたいなものでしょう。ボギーもありゃバーディもある。ボギーが出るからバーディも出る。バーディを取りに行くからボギーもオマケでくっついて来る。そして、ほんの少しだけバーディの数多けりゃ、それでプロとして喰って行ける。 バーディだけ貰ってボギーは要らないよなんてのは虫のいい話。そんな都合のいい話、ゴルフの神様が許してくれるのものか。 プロの領域、賞金で喰っている者は大きなミスを怖れない。大きなミスを怖れてたんじゃ勢いは失くなるし、スウィングと気持ちの萎縮が来るのを知っている。本能の知恵で知っている。 25年前、私にも本能の知恵はあった。その本能の知恵に風呂敷をかけ、小知恵をポケットから取り出した。ミスのないゴルフを目指した。大きな阿呆をやったものだ。今にして知る、その阿呆の大きさを・・・。

貴兄は大きなミスを怖れるな。怖れるなら小さなミスを怖れよ。70センチの距離のパットを確実に沈める事だ。グリーン周りのアプローチを確実にグリーンに乗せる事だ。グリーン外した時、そこから4打かけてたんじゃシングル入りは難しい。70台のスコア出すのも難しい。 小さなミスは技術で防げる。両の肩から両の指先までの技術で防げるものです。手首で打たずに両の肩、両のひじ、そしてクラブヘッドのスムースなストロークで打つ技を身につければよい。手先の勘頼りの打ち方だとヘッドアップが生じます。フィニッシュまで心をインパクトに残す、がアプローチの基本。 貴兄は基本に戻れ。基本を知りて左手首の気紛れな動き、右手首の発作的な動きを抑えて行けばよい。それで小さなミスの50パーセントは防げる。50パーセント防げりゃ上等。スコアは一気に良くなる。 貴兄のザックリ打ちは極端に小さなミスを怖れている証しなのかも知れない。寄せたいという極端なる強い気持ちが貴兄のどこかを萎縮させているのかも・・・。 放り込んでしまえ。アプローチは勇気で打て。アプローチは冷静さで打つものじゃない。勇気で打つものだ。健闘を祈る。